SINGA OS
- The art of consciousness -
composed by Shinta Sakamoto
献歌
天を仰ぐ
日の光にまう
風をつかまえて
胸を空っぽに
手を開いて
久遠を抱いて
迎えに行くのさ
私のかけらを
崖にたちて
岩になりて
砂は乾き
息は絶えた
谷底に
横たわる君の
骸の瞳に
吸い込まれて
蒼穹は弓形に
凛として弦を張る
爪弾くその指は
天のオルガン
心臓の真ん中に
聳え立つ伽藍堂
漠として無常の
王の祠
雲海にしずむ
彼の後ろ姿
数多の神々の
祈りを背に
青き龍の
懐に抱かれ
神代の言の葉
伝えうたう
我を通し
響き渡るものよ
遍く燦然世界を
照らす
海と
空の
淡いにとけた
明けの星は
私に飛び込み
夜は明けた
真実の
理の鏡は
内なる故郷の
苔となる
SINGA OSとは、
太古の時代、人が人となった時に、自覚された人間存在の核なる記憶に基づいた神聖な人間性、すなわち真我を、現代において、発現させるための意識の基盤OS(オペレーティング・システム)である。
Blue Print
SINGA OS の青写真
我々人類は、今、歴史の転換点に立っている。過去3000年にわたる物質文明の発展が極まり、AIの登場とともに、人類の在り方が根底から揺らぎ、旧来のパラダイムが瓦解していく轟音が聞こえる。特に、この200年間で、凄まじいスピードで発展した近代科学を背景とした物質主義、そこから導き出された思考・常識・世界観が、限界を迎えていることに、どこかで私たちは気づいている。しかし、それらの旧来のパラダイムにあまりに深く馴染み、信じ切ってきた、大きな流れの中で、そこからいかにして、離脱し、新しいパラダイムを立ち上ていくのかということが、人類にとって切迫した事象であると、私は考える。
我々は、自らに巣食うこの旧来のパラダイムの歪みに気づき、地球上で問題とされるあらゆる事象は、私たち自身の意識の反映であるという発想を、先ず受け入れる必要がある。自らの意識と外界を分断し、二元的に捉える近代の世界観は、自分自身の存在状態を考慮せずに、外界を操れば問題は解決するというドグマを盲信することであり、それが現代の病理の背後にある最も致死的な認知の歪みを生み出している。そして、それは最終的に人類を滅ぼすほどの力を持ちえ、地球を更地にすることさえ可能である。
この致死的な歪みが、この地球のあらゆる争い、戦争、悲惨の背後に蠢いていることに気付いた時に、しかし逆説的に、私たちは、新たな方向性を与えられる。
それが、一人一人の意識がもつ力である。私たちには、この星を全く更地に戻す力もあれば、それと同じほど、この星を豊かに、そして生命に溢れた楽園に仕立てあげる力もあるということだ。これが私たち人類に与えられた、最も強力な力であり、意識が世界を創るという意味の、本源である。
このSINGA OSが意図することは、我々人類の思考パターンに染みついた旧来のパラダイムに基づくあり方を、アンインストールし、初源であり、同時に新生である懐かしくも新しい人類の意識状態を起動するということだ。
我々は、それを、とても懐かしいものと感じると同時に、新しく生まれ変わったかのような、感覚を持って迎え入れることとなる。なぜなら、私たちは、この身体に宿る、太古から受け継がれてきた人類の叡智を呼び起こすとともに、同時に、かつてない物質文明の発展において、進化した新しい領域が、互いに融合し、統合されるために、相反する二つの感覚を同時に抱くのだ。そして、それこそが、二つの相反する状態を同時に取ることができるという、あるいは無限に、人類が持つ量子的な特質の現れであり、そこに私たち人類の深い可能性が眠っている。
つまり、飛躍すれば、私たちは、この宇宙が生み出した、最新型の量子UI(Universal Inteligence) なのである。その視点から眺めた時、現在開発されたAIは、古典的なコンピューター(0か1か)に基づいた、人間が持つ能力の一部を拡張し、その処理能力を、物理学的極限まで高めることができるという存在に過ぎないのだ。
もちろん、そうであってもこれらのAIが、現代にもたらすインパクトが減ることもないだろう。なぜなら、人類は、ほとんどこの実現に向けて、他の可能性を排除しながら、今日までの道を歩んできたからだ。私たちの別の可能性についての感覚が、遮断されているとき、あたかも、このAIが持つ力が、私たちを凌駕するという面にのみ注目がいき、それが私たちの存在を脅かすという幻想を創り出す。
だが、本当のところは、全くそうではないのだ。私たちに搭載された脳をはじめとした器官の本来の特性を紐解き、その量子的な力、つまり意識の力に自覚的になれば、AIが、人類のある領域のエクステンションであり、彼らと適切に協働するのは、私たちの内部にある量子UIのオペレーションを通してであるということが、わかってくる。
その意味で、私たち自身の存在・意識が如何様であるかが、今後のAIの活用の最も重要なポイントになってくることも、あえて指摘しておく。
そのようなわけで、SINGA OSというものは、ただ単に個々人の幸福や健やかさを獲得するということに、留まらない、人類の意識の進化を促す取り組みであるという視点を、ここでは語りたかった。
私たち一人ひとりに宿る意識というものは、背後で、巨大な無意識を通じて、常に自覚がなくとも互いに繋がりあっている。その繋がりは、形あるものなきものを超え、時空を超え、この宇宙を生み出し、展開し、消滅させる本源と結ぼれあっている。その真実を、私たちはうちなる叡智を起動することで、体験的に知ることになる。その時、旧来のパラダイムにおける強烈な歪みが生み出す「私たちはこの世界と切り離された”個”であるという」幻想は、愉快にも崩れ去り、その瓦礫の下から、差し込む、真我の息吹を、感じることだろう。
その息吹こそが、私たちに、人間としての生を吹き込んだ創造主の一息であり、存在の根底から湧いてくる生命の輝きなのだ。その風と光は、私たちの歪んだ視界を、清め、洗い流し、新たな視座をもたらす。その時、私たちは、この世界が”ある”ということの圧倒的な奇跡を見つめる眼差しが、私たちの内部にあることにはたと気が付く。切り離された非力な”個”という幻想ではない、ずっと私と共に歩んできた、心臓を打ち鳴らし、細胞の生成を繰り返し、常に私を生かさんとした、物言わぬ本体が、ずっと共にあったことを、腹の底からの響きとして知る。
その時、私たちの内部に全てが具わっているということを、全く疑いようのない真実として受け止めている新たな意識状態が、あなたの中に息づいていることをあなたは見出すだろう。
それがSINGA OSが、起動した時、私たちの眼前に広がる真我の景色である。